診療のご案内

透析合併症診療について

求人案内

C型肝炎について

透析患者のC型肝炎治療

透析患者の約10%がC型肝炎に罹患しています。
透析技術の進歩で長期余命を確保できるようになった現在、肝硬変や肝癌での死亡が問題となります。

C型肝炎ガイドライン[日本透析医学会(JSDT)カンファレンス2010-2009]

【1】スクリーニングと管理
HCV感染透析患者はALT・AST(GOT・GPT)は基準内であるが、HCVに感染していない透析患者よりは高値である。腎機能正常者の基準値が使用できない。
(菊池 勘 東京女子医大誌 76 (2) 32-27 2006) (HCV-RNA陽性患者の透析患者は、ALTが正常値でも肝炎の活動性を認める Nephrol Dial Transplant 2007:22:2027-2031)
透析導入期、転入時、原因不明でAST・ALT上昇時、HCV抗体検査、必要に応じてHCV-RNA検査を行う事を推奨する。
院内感染と思われるHCV陽性患者が出たら、暴露された可能性がある透析患者全員のHCV抗体検査とHCV-RNAあるいはHCVコア抗原検査を行う事を推奨する。
HCV感染透析患者の生命予後は、HCV非感染透析患者に比し、有意に不良である。 (Nakavama E, Akiba T et al. JASN 11 : 1896-1902 ; 2000)
【2】治療適応
日本の透析患者は約28万人、その内約10%(28,000人)がHCV抗体陽性
HCV抗体陽性の74%※がHCV-RNA陽性(21,000人)
HCV抗体陰性の0.6%※がHCV-RNA陽性(1,500人)
(※JSDT2003報告)
[積極的な治療対象]
生命予後が期待できる患者
最低でも5年は生存できる患者(年齢、合併症を考慮)
腎移植を予定している患者

・HCV排除により、移植腎後糖尿病・腎炎の発症を抑え、拒絶を抑制する。
・インターフェロン(IFN)治療は移植前の実施が必須。移植後は拒絶を惹起する。

急性C型肝炎
HCV感染後12週間以内にウイルスが排除されない場合は抗ウイルス療法を行うことが望ましい。
IFN治療効果が高いと考えられる因子
【3】治療(インターフェロン治療)
従来型IFNα製剤、PEG-IFNα製剤ともに、腎機能正常者の投与量を使用した場合、透析患者では血中濃度が上昇することから、減量することを推奨する。
透析患者では腎機能正常者と比較し、IFN療法の効果は同等以上であるが、
副作用の発現頻度も高いため、十分な観察を行うことを推奨する。
従来型IFNに比べPEG-IFN単独療法の効果は高く、副作用の発現が少ない。
透析患者へのリバビリンの投与は禁忌であり、投与しない事を推奨する。
HCV感染透析患者のIFN治療を行う場合、第一選択はPEG-IFN単独療法を、第二選択は従来型IFNα単独療法を推奨する。
腎移植を予定しているHCV感染透析患者に対し、移植前にIFN療法を施行することを推奨する。
HCV感染腎移植レシーピエントは、移植後のIFN療法により拒絶反応が惹起される可能性が高く、治療の必要性がリスクを上回る場合のみ施行することを推奨する。
IFNβは、透析患者と腎機能正常者とのSVR率(陰性化率)の比較、 透析患者での他剤とのSVR率の比較はなく、推奨度の記載はできない。
(透析患者におけるC型肝炎の治療ガイドライン作成ワーキンググループ)
【4】治療(ウイルス除去療法)
VRAD(Virus Removal and ErAdication by DFPP)
これは体外循環により、血漿を分離して、血液中のウイルスを除去するフィルターを用いて血液中のウイルス量を一時的に減少させる治療です。
血液透析患者は、体外循環を施行していることから、DFPP(二重濾過血漿交換法)の施行に大きな抵抗はない。
血液透析患者は、初回治療が無効であった場合の再治療でもリバビリンは使用できないことから、併用療法としてVRADの効果は期待される。
血液透析患者を対象としたIFN療法とIFN+DFPP療法のSVRを比較した論文はなく、今後の臨床研究の集積による検討が期待される。

まとめ

まとめ

▲PAGE TOP